肺癌について

肺癌の原因


人々が癌に罹患する四大原因を示す
* タバコに含まれているような発癌性物質
* 放射線
* 遺伝的感受性
* ウイルス

特に喫煙は肺癌の最大の原因であるため、喫煙抑制を目指した公衆衛生政策が世界中の各国で取られている。各種医学団体も喫煙害抑制の啓蒙活動を行っている。
喫煙
喫煙は、多くは紙巻タバコであるが、癌の最大の原因とされるため、癌の多くは予防が容易である、と現在の学界では考えられている。欧米では80%の肺癌が喫煙に由来すると見積もられており、紙巻タバコの煙には、ベンゼンなど百以上もの発癌性物質が含まれている。1日の喫煙量が多いほど、また喫煙期間が長いほど肺癌に罹患する可能性は増大する。喫煙を停止すれば、肺の損傷は修復されて着実に発癌の可能性は減少する。 ただし、先進国中喫煙率がもっとも高い日本においては、喫煙に由来する肺癌は男性で約68%、女性で約18%と推計されている。一方、欧米諸国では禁煙者が飛躍的に増加しており、肺癌発症率は減少しつつある。 受動喫煙も、非喫煙者の肺癌の原因の多くを占めると確認されている(環境たばこ煙も参照)。1993年に米国環境省 (US Environmental Protection Agency; EPA) は毎年約3000人が受動喫煙により肺癌で死亡していると結論づけている。なお、受動喫煙がもたらす健康障害については、2004年には世界保健機関(WHO)及び英国タバコか健康かに関する科学委員会が、2005年には米国カリフォルニア州環境局が、2006年には米国公衆衛生局長が、それぞれに詳細な報告書を発表しており、学術的に「受動喫煙は科学的根拠を持って健康障害を引き起こすことが示されて論争に終止符が打たれたといえる」と評価されている。

アスベスト (石綿)
アスベストは中皮腫の主たる原因であるが、肺癌の原因でもある。石綿工場に従事、船舶の建造に従事(壁材としてアスベストが用いられていた)、もしくはその近隣に居住歴がある場合は高危険群である。しかしアスベストは公衆衛生上よく規制されており、規制が遵守されるなら、家庭内受動喫煙に比し肺癌リスクは無視できる程度となる。

ラドン
ラドンは無味無臭のガスで、ラジウムが壊変すると発生する。ラジウム自身はウランの壊変生成物であり、地殻中で発見される。ラドンは喫煙に次ぐ二番目に大きい原因と考えられており、その放射は遺伝子を電離させ、場合によっては癌に至る突然変異を引き起こす。ラドンガスの濃度レベルは生活している場所によって異なり、坑道や地下室では高濃度で残留する。英国のコーンウエルのような地方では、ラドンガスは肺癌の主原因である。(坑道内の)ガスはファンを装備することで追い出すことが出来る。米国環境省の見積もりでは、(地下室などのある住居の)15軒の内1軒は受容基準レベルを超える濃度になっているといわれている。

遺伝子・ウイルス
癌遺伝子はがんに感受性の高い人々がもっていると考えられている遺伝子である。前がん遺伝子は、発がん性物質にさらされると、癌遺伝子になると考えられている。ウイルスもヒトの癌の発生に関与している。同様な連携は動物を使って、証明されている。

肺癌の予防


費用対効果の高い肺癌対処法として、予防計画が地域単位更には地球規模で策定されている。少なからぬ国家において、喫煙が許される場所を制限しているが、それでもなお様々な場所で喫煙が行われているのが実情である。喫煙の除去は肺癌予防のための闘いの第一目標であり、おそらく受動喫煙防止はこのプロセスにおいて最も重要な予防策である。 検診は重要であり且つ実施も容易なことから、肺癌予防の2番目の目標として検診の種々の試みがなされている。単純胸部X線撮影と喀痰検査は肺癌の早期発見には効果がなく、癌死を減らす結果につながらない。 しかし、2003年9月にLancet誌には期待される検診が掲載された。スパイラルCT(ヘリカルCTの項に詳しい)はヘビースモーカーなど高リスク群の早期肺癌発見に効果がある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』